野球センスをアップさせるなら、アニマルトレーニング(2)
今回お伝えする内容です
アニマルトレーニングで高められる能力を解説します(その1)
こんにちは。
石橋秀幸です。
今回から、アニマルトレーニングで高められる10の能力について、解説をしていきます。
ただ、一度に10個全てをお伝えするのは、少し多いように思います。
ですから、今回は半分の5つについて解説をし、残りは来週お伝えしようと思います。
ぜひ、あなたのお子様の野球のパフォーマンスを高めるために活用してください。
今回お話をする5つのうち、柔軟性、筋力、有酸素性能力、バランス能力の4つは、基礎体力の4要素です。
この4つの能力がベースとなり、そのほかの能力を高めることができます。
まずは、その点をおさえてください。
それでは、はじめていきましょう。
今すぐ、アニマルトレーニングについて詳しく動画(無料)で見てみたい方は、こちらをクリックしてください。
①柔軟性
柔軟性とは、筋肉や関節の柔らかさのことです。
基礎体力の4要素にも含まれていて、野球をするためにはとても大切な能力になります。
もちろん、野球をする小中学生にとっても、柔軟性は非常に重要です。
柔軟性を高めると、次のようなメリットがあります。
- ケガの予防
柔軟性が高いと、筋肉や関節に負荷がかかった時でも対応しやすく、ケガのリスクを減らすことができます。 - パフォーマンスの向上
柔軟性が高いと、関節をより大きくスムーズに動かせるので、投球や打撃、守備などの野球のパフォーマンスを向上させます。 - 筋肉の健康
柔軟性を保つことは、筋肉を健康に保つのに役立ちます。筋肉が固くなると、疲労や痛みの原因となりますが、柔軟性を保つことで、それを防ぐことができます。 - 身体のバランスと協調性
柔軟性は体のバランスを保つのにも役立ちます。特に野球は複雑な動きを要求されるスポーツなので、柔軟性があると動きの協調性が向上します。
以上のように、野球をする小中学生が、体の柔軟性を高めることは、ケガの予防からパフォーマンスの向上、身体的な健康維持に至るまで、多くのメリットがあります。
特に成長期では、体が急激に成長するため、毎日のストレッチと同様に、アニマルトレーニングを取り入れることをお勧めします。
②筋力
小中学生の時期は、トレーニングをしても、大人のように筋肉がムキムキになることは、あまり期待できません。
とはいえ、小中学生にとっても、筋力は重要な要素です。
その理由としては、やはり、パフォーマンスの向上、ケガの予防などの効果が期待できるからです。
たとえば、野球に必要な能力は、「投げる」「打つ」「捕る」「走る」がありますが、それぞれに筋力を必要とする動作になりますね。
筋力があると、ボールをより遠くまで飛ばすことができ、野球のパフォーマンスアップにつながります。
また、バランスの良い筋力は、体の安定性を向上します。
姿勢が安定することで、力を発揮しやすくなりますし、関節への負担も軽減されますから、ケガを防ぐためにも重要です。
やはり、筋力が低いよりは、高いほうが野球のパフォーマンスにとって有利です。
ピッチングの安定性も期待できますし、バットを振るときのスイングの正確性と、インパクトの力強さも増します。
筋力は、これらの技術的な部分の向上にも関係しています。
以上のように、筋力は野球をする小中学生にとって必要な要素です。
ただし、過度な筋力トレーニングは、逆にケガをしてしまったり、成長に影響を与える可能性があります。
できれば、専門家の指導のもと、適切な方法で行うことが望ましいです。
今回、紹介しているアニマルトレーニングは、自重を利用したトレーニングですから、安全性が高いトレーニングです。
③有酸素性能力
野球をする小中学生にとって、有酸素性能力は重要な要素です。
ときどき、「野球のトレーニングに走り込みは必要ない」という指導者もいると聞きます。
この言葉の中には、野球にはマラソンのような持久力は必要ない、という意味が含まれているように思います。
確かに、マラソンが速い選手が野球が上手かどうかという議論になると、野球に必要な能力に有酸素性能力は、必要ないようにも思えますね?
ただし、特に小中学生にとって、有酸素性能力を高めることは、野球の能力を高めることにつながります。
そのことについては、「小さな体でも大丈夫!野球で活躍するための、成長期前の小学生の体づくり」というkindle本で詳しく説明しています。
よろしければ、そちらを読んで理解を深めて欲しいと思います。
有酸素性能力とは、体が酸素を利用して、筋肉を動かすエネルギーをつくる能力のことをいいます。
野球の試合は、小中学生の場合でも2時間前後になることが結構あります。
この長時間を通じて、パフォーマンスを維持するためには、体が効率的にエネルギーをつくり続ける能力、つまり有酸素性能力が求められます。
有酸素性能力が高いと、体は効率的に酸素を利用してエネルギーを生産できます。これにより、野球の練習や試合中に疲れにくくなります。
また、効率的にエネルギーを生産できるということは、速やかに疲労回復できるということにもなります。
以上のように、有酸素性能力は野球をする小中学生にとって重要な要素です。
④バランス能力
バランス能力は、体の姿勢を保持する能力のことをいいます。
姿勢を維持するためには、体幹の力が必要になります。体幹力が高いと、体の安定性が向上し、野球のさまざまな動作でのバランスを保つことが容易になります。
たとえば、バランス能力が高いと、投球や打撃といった技術的な動作を安定して行うことができます。
ピッチャーは、投球時に片足立ちになりますね。そのバランスが安定していると、より力強く、正確なコントロールでピッチングできるようになります。
また、バッターもスイング中にバランスを保つ必要があります。バランスがとれていることで、強いスイングが可能になり、強いボールを打つことができます。
そして、バランス能力は、ケガの予防にもつながります。
野球の場合、ベースランニングでは体を傾けて走りますし、守備のときは、急な方向転換をするケースがあります。
そのとき、バランス能力が高いと、足を滑らせて転倒するなどのケガのリスクを減らすことができます。
さらに、バランス能力が高いと、無駄な動きを減らすことができ、動作の効率性を高めることができます。
以上のように、バランス能力もまた、野球をする小中学生にとって多くの面で重要です。
⑤ 連結能力
連結能力とは、体全体をスムーズに動かす能力のことをいいます。
野球をする小中学生にとって、連結能力、つまり体全体をスムーズに動かす能力は、非常に重要です。
以下にその理由を説明します。
- 野球動作をスムーズにする
野球の多くの技術は、体全体の連携を必要としています。たとえば、ピッチングでは、足元から腕にかけて一連の動作が必要です。
動作がスムーズに連結することで、効率的かつ力強い投球が可能になります。
また、バッティングでも、足の踏み込みから体を回転し、スイングのフィニッシュまで、一連の動きがスムーズに連携することが重要です。 - ケガの予防
アニマルトレーニングのほとんどの動きが、ケガの予防に役立ちます。
連結能力が低いと、身体部位の一部だけに過度な負荷がかかる可能性があります。すると、ケガのリスクが高まります。
体全体をスムーズに動かすことができれば、体にかかる負荷を適切に分散させられるので、ケガの予防につながります。 - 敏捷性の向上
体の部位がスムーズに連動することで、体の反応速度と敏捷性が向上します。たとえば、イレギュラーバウンドの急なボールの動きに対応したり、バント処理での素早い打球処理と方向転換などがスムーズにできるようになります。 - スキルの習得速度が上がります
連結能力が高いと、新しい技術や動作を習得する速度も上がります。
体の各部が連携して、体の動きがスムーズになることは、新しい動作のパターンを身につけやすくなるためです。 - 体力の節約
体全体をうまく使えるということは、一部の筋肉だけに、過度な負荷をかけることなく動ける。そう言い換えられますね。
野球動作で、一部の筋肉だけに頼ると、その筋肉は速く疲労します。たとえば、投球動作を行う際に、腕だけに頼ってしまうと、肩や腕の筋肉に負担がかかり、疲労が早くなります。
しかし、足元からの力をうまく伝え、全身を使った動きができれば、腕に集中していた負担を減らすことができます。
これにより、同じ数の投球を行っても疲労が少なくなり、体力を節約することができます。
以上のように、連結能力は、野球をする小中学生にとって重要な要素です。
連結能力は、体幹力やバランス能力とも関連していますから、それらの能力を高めることで連結能力も向上します。
いかがでしたか?
今回は、アニマルトレーニングで得られる、5つの能力についてお話をしました。
アニマルトレーニングは、様々な動物の動きを真似るトレーニングですから、実際の動きは難しくありません。そして、ひとつあたりのトレーニングドリルは1から2分で終わります。
小中学生には、取り入れやすいトレーニングですからおすすめです。
具体的なドリルを早く知りたいという方は、まずはこちらから無料動画をご覧ください。
来週は、残りの5つの能力について解説します。
お楽しみに。
追伸
ぜひ、あなたの感想を聞かせてください。
そして、「こんなことが知りたい」ということがあれば、どんなことでも大丈夫です。野球をしていて「?」があった時には、すぐに教えてください。
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