球児のお父さん、お母さん、お子様の”健康と安全”をしっかり確認してますか?
今回お伝えする内容です
お子様の疲れをチェックしていますか?
こんにちは。
ホロス・ベースボールクリニックの石橋秀幸です。
野球は、子どもたちにとって楽しいスポーツですが、練習や試合時間が長い傾向があります。
ですから、長時間の練習や試合によって、未成熟な子どもの体には、大きな負担がかかっています。
そこで今回は、体のケアについて考えてみたいと思います。
おそらく、小学生の野球選手の体のケアと聞いても、ピンとこないお父さん、お母さんが多いのではないでしょうか?
お子様が健康的に成長し、良いパフォーマンスを維持するために、親として知っておくべきことをお伝えしていきます。
それは、お子様の体調をチェックする方法、ケガの予防、適切な睡眠の確保、成長痛への対処など、様々な側面からサポートする方法をご紹介していきます。
お子様が毎日元気に、そして安全に野球ができるように、一緒に学んでいきましょう。
野球をしている小学生の体は、まだまだ成長段階です。
ですから、お父さんやお母さんが、お子様の体調をしっかり見守ることが大切ですね。
そして、お子様が野球を楽しんでプレーするためには、疲れを管理して、ケガに気をつけることがとても重要です。
でも、子どもは自分の体のことを、うまく伝えられないことがあります。
そこで、親がお子様の体調をチェックする方法を知ることが、サポートの第一歩になります。
さらに、適切な練習量や練習や試合中の安全対策を理解し、お子様が野球を楽しめるようサポートすることが大切です。
そのためには、お子様の体力や体調に合わせたトレーニングを提供し、適切な休息を取ることも重要ですね。
ボルグスケールで、疲労度がチェックできます
あなたが、お子様の疲れの度合いを客観的に知ることができるとしたら、お子様の健康管理にとって、とても役立つと思いますが、いかがですか?
じつは、ボルグスケールという、疲労度を示す「ものさし」があります。
その指標をもとに、お子様自身が自分の疲労度を数値で表現できます。
ボルグスケールは、疲れの度合いを数字で表す方法です。
6から20までの数字を使い、「6」はほとんど疲れていない状態で、「20」は非常に疲れている状態を表します。
たとえば、野球の練習中に「13:ややきつい」と感じたら、それは疲れが少し出始めているサインです。
お子様が「15:かなりきつい」と感じたら、それは適切な休憩が必要なレベル。
特に「19:非常にきつい」や「20:もうだめ」という場合は、そのような負荷の高い練習ではなく、体力に応じた練習に切り替える必要があります。
このように、ボルグスケールを使うと、お子様の疲れ具合を親が理解しやすくなります。
そして、適切な練習の量と内容を判断しやすくなります。
お子様にとっても、疲れ具合を数字で言うだけですから簡単ですね。
お父さん、お母さんは、このスケールを使って、お子様の練習の後や翌朝にどれくらい疲れているかを確認してみましょう。
併せて、脈拍や体温を計るとさらに効果的です。
ボルグスケールは、子どもたちが健康に野球を楽しむための便利なツールです。
ぜひこの方法を使って、子どもたちの疲れをチェックし、無理なく楽しく練習できるようサポートしてあげましょう
肩やヒジのケガを予防しましょう
野球をしていて起こるケガには、突発的なケガと、予防をすることで、大幅に減らすことができるケガの2種類があります。
突発的なケガは、打撲や捻挫などで、専門的には「スポーツ外傷」と言います。
そして、予防することができるケガのことを、「スポーツ障害」と言います。
野球をしていると、スライディングで擦りむいたり、ベースランニング中に足を挫いたり、デッドボールで打撲したりと、突発的に起こってしまうケガがありますね。
打撲や捻挫の場合は、受傷直後に患部をアイシングして、速やかに専門医に診てもらいましょう。
一方で、肩やヒジを痛めてしまう選手も多いですが、それらのケガは、予防することで大幅に減らすことができます。
ですので、あなたのお子様が肩やヒジを故障することのないように、しっかりとセルフケアをするようにしてください。
そのためには、正しいウォーミングアップとクーリングダウン、そして適切な練習方法の選択が重要です。
たとえば、ヒジや肩のケガを避けるためには、まずは、適切な投球フォームを身につけることが必要です。
そして、投げ過ぎにならないように、投球数を管理する必要もあります。
小学生の場合は、投げる強度にも注意が必要です。
体幹をはじめ、体全体の筋力が未発達でアンバランスな状態ですから、強いボールを投げようとしたり、遠投をするときに反動を大きく使う投げ方になる子どもが多いです。
そうすると、やはり肩やヒジに大きな負担がかかってしまいます。
小学生のうちは、体格が同じような選手同士でキャッチボールをして、成長具合に合った強度と距離で行うようにしてください。
また、練習後のクーリングダウンは、しっかりできているでしょうか?
クーリングダウンは、ウォーミングアップ同様にケガの予防にとても効果的です。
ウォーミングアップは、体を温め筋肉を柔らかくすることで、ケガを防げます。
練習や試合後には、クーリングダウンでゆっくりと、筋肉の緊張を和らげましょう。
そうすることで、次の日の疲労を減らすことができます。
さらに、アクティブレストも疲労回復に効果的です。
アクティブレストとは、軽い運動をしながら休息することで、ケガのリスクを減らします。
土日の練習や試合で疲れている月曜日を、アクティブレストの日にすることをおすすめします。
いずれにしても、お子様が体のどこかに痛みを訴えた場合には、無理に練習や試合を続けさせないようにしましょう。
痛みがある場合は、速やかに専門医の診察を受けることが重要です。
仮にケガをしてしまっても、早期に適切に治療することで、復帰も早まります。
野球でのケガは、予防と適切な対応でぐっと減らすことができます。
お子様が安全に楽しく野球をするために、お父さん、お母さんのサポートがとても大切です。
適切なトレーニングができていますか?
お子様が、楽しみながら健康的に野球を上達させるためには、成長段階に適したトレーニング方法を選ぶことが必要不可欠です。
特に成長期の子どもは、過度なトレーニングによってケガをしやすいため、練習の量と質には特に注意を払う必要があります。
長時間の激しいトレーニングよりも、短時間で集中的な練習を行う方が効果的で安全です。
また、お子様の興味や楽しさを優先しつつ、体力や技術レベルに適した練習メニューを計画することが重要です。
とはいえ、体を強くするために、どんなトレーニングが適切なのか?
とか、どれくらいの回数を行えばいいのか?
ということは、専門知識が無いと難しいと思います。
できれば、専門知識を持つトレーナーの指導を受けることをおすすめします。
もちろん、ホロス・ベースボールクリニックでも、サポートしますのでご連絡ください。
小中学生の場合は、まず基礎体力の向上が必須です。
基礎体力とは、何度もお伝えしていますが、「運動能力」のことです。
バランス能力、柔軟性、筋力、有酸素性能力を高めるメニューを組みましょう。
運動能力を高めながら、野球特有の技術を磨くための「運動センス」の向上も行いましょう。
敏捷性、巧緻性、平衡性、それぞれの能力を高めるトレーニングメニューを組んで総合力をアップしていきましょう。
今回のテーマ、体のケアの観点で考えると、ピッチングやバッティング、キャッチングなどを、正しいフォームで行える練習をするようにしましょう。
正しいフォームは、基本動作を繰り返し練習することで身につきます。
また、野球以外のスポーツを経験することも総合的な運動能力と運動センスの向上につながります。
重要なのは、お子様が楽しみながらトレーニングできること。
ストレスやプレッシャーを感じさせることなく、適度な負荷をかけることを優先しましょう。
トレーニングは、お子様の体と心の健康を支えるものです。
効果的なトレーニング方法を取り入れることで、お子様は野球をより楽しく、安全に楽しむことができます。
意外に知らない成長痛のこと
成長痛は、お子様が成長過程で経験するものです。
一般的には、急激な体の成長によって、骨が伸びる時に筋肉が引っ張られて生じる、一時的な痛みだと言われています。
しかし、それだけが成長痛の原因ではありません。
小学生の子どもは、骨もまだ未発達です。
骨端線という成長軟骨がありますが、スポーツをすることで骨端線が衝撃を受けて痛みが出ることがあります。
特に運動後や夜間に膝や足が痛むことがあります。
お子様が痛みを訴えたら、無理に練習を続けさせずに休ませることが大切です。
また、痛みがある場合は、医師の診断を受けることが重要です。
お父さん、お母さんは、お子様の成長痛について理解し、適切に対処できるようサポートをしてください。
そして、注意したいことがまだあります。
それは、全ての痛みが成長痛とは限らないことです。
特に痛みが激しい場合や、特定の部位に限定している場合には、他の原因による痛みかもしれません。
痛みが続く場合は、専門医の診断を受けるようにしてください。
成長痛に対する正しい対応としては、まずは、お子様の訴えを真剣に受け止めることです。
そうすることで、お子様の精神的なサポートにもなります。
また、温かい湯船に浸かる、ストレッチや軽いマッサージをするなど、リラックスさせる方法も効果的です。
これらの対処は、筋肉の緊張を和らげ、痛みを軽減するのに役立ちます。
成長痛は、一時的な痛みではありますが、痛みを抱えているお子様は苦しんでいます。
お父さん、お母さんは、正しい理解とケアによって、お子様が野球を安心して楽しむことができるようにサポートしましょう。
パフォーマンスアップのための睡眠法
お子様が野球のパフォーマンスを最大限に引き出すためには、良質な睡眠が欠かせません。
睡眠中は、体の回復や成長が促進され、疲労が解消されます。
特に、成長ホルモンは、筋肉や骨の成長に必要不可欠です。
そのためには、規則正しい睡眠習慣を身につけることが大事です。
毎晩同じ時間にふとんに入り、同じ時間に起きる習慣をつけましょう。
これによって、体内時計が整い、より深い睡眠を得ることができます。
そして、お子様が毎晩8時間以上の質の高い睡眠を確保できるようにしましょう。
また、睡眠の質を高めるためには、寝る前の環境を整えることも重要です。
寝る直前にスマートフォンやテレビなどの画面を見るのは避けましょう。
これらの光は、睡眠を促すメラトニンの分泌を妨げることがあります。
質の高い睡眠は、注意力が高まり、集中力が向上します。
また、学校での学習や野球の技術練習で得たことを記憶に定着させる助けにもなります。
お子様が質の高い睡眠を取ることで、体も心も元気になり、野球や学業でのパフォーマンスも向上します。
あるご家庭の管理方法
ここまでお話をしてきたように、野球をするお子様にとって、適切な健康管理は、疲れを管理し、ケガを予防する効果があります。
ここでは、私がトレーニング指導をしたことのある、ある家庭の疲れ管理術について事例を紹介します。
その家庭では、子どもの疲れ具合を知るために、ボルグスケールを活用しました。
子どもは毎朝、自分の疲れ具合を6から20のスケールで評価します。
併せて体温と心拍数を計ってノートに記入します。
それを、お父さん、お母さんがチェックすることで、子どもの体調をより具体的に理解することができました。
その結果、必要に応じて休息日を設けたり、練習の負荷を調整することができました。
また、睡眠の質を向上させることも、疲れを効果的に管理する鍵となります。
この家庭では、寝る前の1時間はスマートフォンやテレビを避け、リラックスできる環境をつくるようにしました。
それにより、子どもはより深い睡眠を得ることができ、翌日の疲労感が軽減されました。
食事管理も重要ですね。
お母さんは、定期的に栄養士のアドバイスを受け、栄養バランスの良い食事を子どもに提供しました。
特に練習後は、タンパク質を多く含む食事を意識したことで、子どもの筋肉の回復が促進され、疲労の蓄積を防ぐことができました。
このように、ボルグスケールの活用、良質な睡眠の確保、バランスの良い食事は、子どもの疲れを効果的に管理するための有効な手段です。
これらの方法を取り入れることで、お子様は健康を保ちながら、野球を楽しむことができます。
お子様の健康サポートチェックリスト
お伝えしたように、野球を楽しむ小学生にとって、親のサポートは健康と成長において非常に重要です。
ここでは、お子様の健康をサポートするための具体的なチェックリストを紹介します。
- 定期的な健康チェック
お子様の体の成長と健康状態を把握するための、医師による定期的な健康診断を受けましょう。 - 体の健康状態に加え「目」のコンディショニングもチェック
野球には、「見る力」が必要です。定期的に視力をチェックすることと、目に異常がないか、スクリーニング検査を受けましょう。 - バランスの取れた食事
栄養豊富なバランスの良い食事を提供し、特に筋肉の成長と回復に必要なタンパク質を十分に摂取しましょう。 - 十分な水分補給
練習中や試合中はもちろん、日常生活でも十分な水分を取るようにしましょう。 - 適切な休息と睡眠
質の高い睡眠を確保し、疲れが溜まった時は適切な休息を取るように心掛けましょう。 - 疲労のモニタリング
ボルグスケールを用いて、お子様の疲労度を定期的にチェックしましょう。併せて、体温と心拍数をチェックしましょう。 - 安全なトレーニング環境の提供
ケガを防ぐために、適切な器具や安全な場所での練習をしましょう。 - 正しいトレーニング指導
正しいフォームや適切なトレーニング方法の指導を受け、無理のない範囲で練習を進めましょう。 - 感情的なサポート
練習や試合に対するプレッシャーやストレスを軽減するため、お子様の感情を理解し、サポートしましょう。
ぜひ、このチェックリストを活用してください。
それが、お子様が野球を安全に楽しみながら、健康的に成長することをサポートできます。
お子様の心身の健康を第一に考え、適切なサポートを心掛けましょう。
いかがでしたか?
今回は、野球の上達に不可欠な「体のケア」についてお伝えしました。
ボルグスケールで疲れ具合を管理する方法は、とてもおすすめです。
十分な睡眠は、野球だけでなく心身の健康と学業にとって欠かせません。
そして、ケガや成長痛に苦しむことが無いように、ウォーミングアップやクーリングダウンをしっかり行うようにしてください。
さらに、専門知識のあるトレーナーからトレーニング指導を受け、体を適切に使えるようにすることもおすすめします。
もちろん、今回お話をした全てにおいて、ホロス・ベースボールクリニックでサポートしています。
小学生に限らず、中学生、高校生、そして大学生もサポート対象です。
ぜひ、一度ご相談ください。
今回は以上です。
次回もまた、あなたのお子様の野球の上達を、効率的にできるアイデアをお伝えできればと思います。
それでは、またお会いしましょう。
ぜひ、あなたの感想を聞かせてください
今回の内容について、あなたの感想を聞かせてください。
または、「こんなことが知りたい」ということがあれば、どんなことでも大丈夫です。
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