野球を上達させたいなら、今すぐメンタルトレーニングをはじめましょう

野球はメンタルのスポーツと言われますね

こんにちは。
ホロス・ベースボールクリニックの石橋秀幸です。

前回は、体のケアについてお話をしました。

野球の上達には、ときには体を追い込む練習も必要です。
しかし、次の日に疲れが残らないように体をケアすることが大切だというお話をしました。

そして、今回は「」についてのお話です。
野球では、「心・技・体」という言葉が使われることがありますね。
また、野球はメンタルのスポーツと言われることもあります。

グラウンドでは、「気持ちだよ」という声かけをしている指導者や保護者をよく見かけます。

そう声をかけられた小中学生の子どもは、頭の中でどのようなことを考えているのでしょうか

もちろん、「強い気持ちで打つぞ」と考えてバッターボックスに入っていると思いますが、「強い気持ち」というのは、具体的にどういうことなのでしょう
そして、指導者や保護者は、「強い気持ち」とはどういうことなのか、子どもに理解できるように説明ができているのでしょうか?

さらに、どのようにすれば、小中学生の子どもが強い気持ちでプレーができるのでしょうか?

そのあたりを一緒に考えてみましょう。

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メンタルを強くするというのは、どういうことなのでしょうか?
また、メンタルが強い選手は、どのようなことを考えてプレーをしているのでしょうか?

野球では、走攻守のそれぞれの場面で、「かなえたい理想的な結果」があります。

たとえば、スコアリングポジションにランナーがいるケースであれば、ヒットを打ってホームに帰すという理想的な結果があります。
さらに言えば、相手投手の特徴や野手のポジショニングを把握して、どのようなバッティングをすることが理想的なのかを考えることが重要になります。

つまり、漠然とプレーしていては、良い結果は得られません
その場面に集中して、良い結果を得るためにどうプレーするのか?
それを具体的に、頭の中でイメージできているかいないかでは、結果が全く違います。
さらに言えば、その場面で成功している自分をイメージできるか。

それがイメージできれば、精神的な安定となり、自信を持ってプレーに臨めるのです。

そして、良い結果を出せたら「メンタルが強い」と評価されることになります。

イメージすることが大切です

プロ野球の選手は、試合の前に「メンタルリハーサル」を行っています。

メンタルリハーサルとは、頭の中でイメージトレーニングをすることです
これは、自分が理想のプレーをする姿を頭の中でしっかり想像するトレーニングです。

このイメージトレーニングを繰り返すと、自分がどうプレーするのかをはっきりと想像できるようになります。
ですから、トレーニングを繰り返すことで、実際のプレーもうまくできるようになります。

ある研究によると、人は何かを想像すると、実際にそのことを体験している時と同じような体の反応をすることがわかっています

たとえば、怖いことを想像すると、筋肉の硬直や動悸の変化、ホルモンの分泌といったことが、本当に怖がっている時と同じように体が反応します。

脳は、現実の出来事と同じくらい鮮明にイメージすると、それが現実なのか現実でないのか区別ができません

だから、試合や練習で上手くプレーしている自分をしっかりとイメージすると、脳がそれを本当のことのように受け取ります。

イメージするには「見る力」が必要です

良い結果をイメージするということは理解できたと思います。

でも、小中学生の子どもに、「いい結果を思い浮かべてプレーしてごらん」といっても、抽象的すぎて思い描くこと、イメージすることは難しいかも知れません。

肝心なことは、具体的なイメージです

小中学生の子どもの場合、それほど成功体験が多くないと思いますが、たとえば、ヒットを打ったシーンや、三振を取ったシーンを撮影した動画があるようでしたら、それを何度も見て、脳に良いプレーをしている自分をインプットしましょう

動画が無いようでしたら、自分が好きなプロ野球選手のプレーを見て、良いプレーをインプットすることもおすすめです。

練習や試合の様々な場面で、イメージするトレーニングを積み重ねましょう。
そうすれば、練習の辛い場面でも、その先の自分の成長をイメージできるようになりますし、試合の緊張した場面でも、成功している自分をイメージできるようになっていきます。

メンタルリハーサルは3つのことを意識しましょう

野球選手にとって、プレー前にメンタルリハーサルを行うことは、良いプレーをするために必要です。
それでは、メンタルリハーサルを効果的に行うためのポイントをお話します。

大切なのは「意識」「下意識」「セルフイメージ」の3つです。

「意識」は、自分が考えていること。

「下意識」は、自分が気づかないうちにしている考えや行動です。

「セルフイメージ」は、自分をどんな人だと思っているのか、どんな選手だと思っているのかといった自分のイメージです。

では、もう少し詳しく見ていきましょう。

「意識」
ほとんどの人は普通、意識して何かをするときは、一つのことしかできません。
でも野球をするときは、たくさんのことを同時に考えなければいけませんね。
たとえば、打球を捕りに行きながらランナーの動きを見るというように、野球のプレー中は、ほとんどのプレーで同時にいくつかのことを意識しないといけません。

「下意識」
下意識とは、無意識と言い換えることができます。
自分が意識していなくても、体を動かすことができるエネルギーともいえます。
ですから下意識は、大きければ大きいほど良いといえます

そのためには、無意識にできるようになるまで、意識的に練習をすることが必要です。
数多く繰り返し、質を高めることで、やがて良いプレーが下意識で行えるようになります

「セルフイメージ」
セルフイメージは、環境に大きく左右されます
たとえば、周りのほとんどの人がネガティブな環境なら、自分もネガティブに染まってしまいます。

その場合、過去の悪い出来事ばかりを考えてしまったり、自分のいる環境をネガティブに捉えてしまったりします。
また、自分の悪い結果を他の人のせいにしてしまうといったことも考えられます。

特に他人や自分の置かれている環境を悪く言えば言うほど、下意識は悪い方向へ働くようになってしまいます。

もちろん、ネガティブなイメージは自分に跳ね返って来てしまいます。
これをミラーイメージといいますが、良い結果を得ることが難しくなります。

セルフイメージを高めるにも、やはり意識的に自分に対する良いイメージを持つことが大切になります。

そのためのトレーニング方法は、この次にお話をします。

野球は、「心・技・体」ではなく「心・体・技

野球のグラウンドでは、よく「心・技・体」という言葉を使いますね。
でも、よく考えてみると、野球を上達させるためには、まず「」で考えたことを「」で表現して、その後に「」ができるようになります。

だから、本当は「心・体・技」という順番がふさわしいと考えています

「心」とは、自分がどうなりたいか、どう動きたいかを思い浮かべることです。これはすごく大事な最初のステップです。

そして、そのイメージを続けるためには、強い気持ちで練習をずっと続けることが必要です。

これを「心の習慣化」と言います。

「心の習慣化」をするためには、次の4つを意識することが重要です。

野球上達のための4つのメンタルステップ

自分の成功をイメージするテクニックを「ビジュアライゼーション」と言います。
ビジュアライゼーションとは、様々なことを視覚化することです。

では、そのステップを確認していきましょう。

1・目標を設定する
最初にすることは、目標を設定することです。
小中学生の場合は、小さなステップで構いません。
少し頑張れば達成できる目標を決めてください。

同時に、「自分がすごく上手にプレーできる」というイメージができる目標を決めましょう。

不安や焦りを感じている状態で練習を始めても、うまくいかないことが多いです。
だから、心を落ち着かせて、自分が上手にプレーしている姿を頭の中で思い浮かべることが大切です。

自分が野球で素晴らしいプレーをしている姿や、試合後にみんなにほめられている姿を思い浮かべましょう。

思い浮かべることができる良いイメージは、実現する可能性が高いことを、いつでも思い出しましょう

2・現在位置を知る
次に大切なのは、自分が今どんな状態にいるかを知ることです。
自分のプレーの良いところを自分で見つけてみましょう。

よく、反省は悪いことばかりを考えがちです
ですが、現在位置を確認するときは、自分の良いところを見つける時間にしましょう。

そして、「どうすればもっと良くなれるか」を考えることにしてください。

練習は、ただ闇雲にやるのではなく、どんな良い結果が出るかをイメージして、その結果を見ながらするようにしてください。
結果が悪くても「次への目標が見つかった」とポジティブに捉えることが大切です。

いつも自分の今の状態をしっかりと確認し、ポジティブに考え成長していきましょう。

3・計画を立てる
目標を決め、現在の自分の位置がわかったら、次は具体的な行動計画をつくりましょう。

野球が上手くなるためには、自分の目標に向かって計画を立てることが大事です。
目標を立てたら、その目標を達成するためには、大きな努力が必要になります。

そして、どんな練習が必要なのかとか、生活面でどのような自己管理が必要かを考えることも大切ですね

でも、どんなにしっかり計画を立てても、状況が変わることがあります。
その変化にも、うまく対応できる柔軟さが必要です。
計画を変えるときは、その計画に合わせて自分のイメージも変える勇気を持ちましょう。

長期間の計画なら大まかに、短期間の計画なら具体的に立てることが大切です。
自分ができる範囲で構いませんから、できるだけ具体的なイメージを持つことが重要です

4・結果を信じる
自分で立てた計画は、必ず達成できると信じることが、とても大切です。

練習するときの気持ちは、周りの状況や環境に影響されやすいです。
特に、心配事は想像から生まれることが多いです。

心配事のほとんどは、実際には起こらないことだと自分に言い聞かせましょう
そして、心配事をなくすためには、「未来の良い結果」を信じることが大事です。

そのために、「」何をしなければいけないかをしっかり考えましょう。

今やるべきことは、自分の計画を実現して、素晴らしいプレーをするすぐ先の未来を信じることです。
そのために、全力で練習をしてください。

メンタルトレーニングも野球の練習も楽しんで

お伝えした4つの手順

1)目標を設定する
2)現在位置を知る
3)計画を立てる
4)結果を信じる

そのひとつずつで、ビジュアライゼーションのテクニックを使ってみてください。
ビジュアライゼーションは、具体的にイメージすることです
成功している自分をビジュアル化しながら、全力を出して頑張ることが大きな成功につながります。

つまり、しっかりとした根拠のある努力が必要なんです。
根拠のある毎日の努力が、試合で全力を出せる自信へとつながります。
しかし、すぐに効果が出るような魔法のような方法はないんです

ですから、今回お伝えした4つの手順を、ずっと続けることが大切です。

その「心の習慣化」を身につけてください。


いかがでしたか?

今回は、「心」について考えてみました。
強い気持ちをつくっていくことにも、やはり順番があります。

ですが、結果が出るまでには時間が必要です。

すぐにイメージが出てこないかも知れませんし、イメージ通りに行かないこともあると思います。
しかし、あきらめずにトレーニングを続けて欲しいと思います。

結果が良くなくても、楽しみながら続けることがポイントです。

ホロス・ベースボールクリニックでは、メンタルトレーニングのサポートも行っています。
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そして、何かわからないことがあれば、いつでもメールでご連絡ください。

今回は以上です。

次回もまた、野球の上達に役立つ情報をお届けしますので、楽しみにお待ちください。

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