長打が打てる強打者になるためのバッティング完全ガイド
今回お伝えする内容です
長打が打てる強打者になるためのバッティング完全ガイド
こんにちは。
ホロス・ベースボールクリニックの石橋秀幸です。
野球をしているのであれば、外野の頭を超える鋭い打球を打ってみたいですよね。
あなたは、鋭い打球を打つために、バッティングで重要なことは何だと思いますか?
もちろん、それはひとつだけではなく、たくさんの要素が絡み合っています。
今回は、長打が打てる強打者になるための、バッティングのメカニズムについて解説します。
特に、これから体が成長していく小中学生の場合は、バッティングをどのように上達させることが理想的なのでしょうか?
巷には、バッティングの上達に関する情報がいっぱいありますから、どの情報が自分にあっているのか、わからないかもしれませんね。
バッティングを教えている人によっては、アッパースイングが理想的だと考えている人もいれば、レベルスイングが理想的だと考えている人もいます。
そこで今回は、鈴木誠也選手をはじめ、名だたる一流選手を育てたことで知られる、名伯楽、内田順三コーチのバッティング理論を参照しながら、お話を進めていきたいと思います。
参照するのは、「プロ野球選手だけに教えてきたバッティングドリル100:KADOKAWA」です。
内田順三コーチは、私が広島のコーチ時代にバッティングコーチをされていてご一緒しました。名伯楽と言われるのは、プロ野球選手になった年から50年間、一度もプロのユニフォームを脱ぐことなく、プロ野球界に貢献された唯一の存在だからです。
一流のプロ野球選手を育てたバッティング理論が、どのようなものなのかを、ぜひ知ってください。
それでは、はじめていきましょう。
強いインパクトを生み出すために
長打が打てる強打者になるためには、強いインパクトが必要です。
強いインパクトを生み出すことは、バッティングにとって非常に重要です。そして、強いインパクトを実現するためには、バッティングのメカニズムを正しく理解することがカギになります。
その上で、適切な練習を重ねることが必要です。
しかし、バッティングのメカニズムを正しく理解できないと、バッティングのレベルをあげることは難しくなります。
ですから、この部分はしっかり理解してほしいと思います。
バッティングのメカニズムを理解する上では、注意するポイントが複数あります。
まず、正しいバッティングの構えを身につけることが大切です。
構えは、スイング全体の土台となる部分ですから、構えを安定させることが、とても重要になります。
この先にお話をする内容で、プロのコーチが考える理想の構えには、どのようなポイントがあるのかが理解できるでしょう。
他にも、重心の置き方や、ボールを遠くに飛ばす科学的な理論についても解説していきます。
少年野球の選手や中学生の場合は、なかなか打率が上がらないとか、強い打球が打てないという選手も多いと思います。
もちろん、色々な練習法を試していると思いますが、今回はプロ野球で一流選手を育てたバッティング理論を確認できるチャンスです。
ですので、ぜひ最後までご覧ください。
正しいバッティングの構え
バッティングの基本は、正しい構えから始まります。
構えがしっかりしていれば、その後のスイングも安定し、強いインパクトを生み出すことができます。しかし、構えがその都度バラバラだとスイングが安定しません。
そこで、プロ野球選手も実践する正しいバッティングの構えについて詳しく解説します。
まず、内田コーチは構えの重要性について…
まず、構えは動く前の状態なので、コントロールしやすい部分でもある。足の位置、スタンスなど、それぞれの形を確認すること。
特にグリップの位置は思っている以上に不確定だ。目で見て確認だ。
プロ野球選手だけに教えてきたバッティングドリル100:KADOKAWA
足は肩幅よりも少し広めに開きます。この時、体重は足の「拇指球」にかけるように言われるのが一般的だと思いますが、それに加えて意識することで、バッティングの安定に繋がることがあります。
それは、拇指球に加えて足の裏全体で地面をしっかりとらえる構えです。
足の裏全体で支えることで、足首が安定します。それが、下半身の動きの安定にもつながります。
具体的には、足の指の付け根にある「MP関節」を意識して構えることです。
MP関節を意識的に使えば、足首がしっかりと地面につくので安定感が増します。その安定感が、踏み込んだ時の足の着地の安定に繋がり、しっかり踏み込めるようになります。
また、内田コーチは次のようにも言っています。
構えるときは、いかに安定してボールが見られるかに注意する。
当然のことだが、頭が動くと目も動く。すると、ボールをしっかり見られない。頭は静止しておくべきなのだ。
プロ野球選手だけに教えてきたバッティングドリル100:KADOKAWA
構えているときに前の肩に乗っているアゴが、スイングが終わると後ろ肩に乗る。それくらいの意識でいると、頭が大きく動くことも減る。
以上のように構えを意識するようにしましょう。
重心の意識の仕方
バッティングで、重心を意識することはとても重要です。
重心を意識することが大切なのは、ほとんどの選手が理解しているはずです。
しかし、少年野球や中学生の選手のスイングを見ると、重心の位置が不安定な選手を目にします。
これから解説する「正しい重心の置き方」を理解し、実践できるようになりましょう。そうすることで、スイングの安定性が増し、強いインパクトを生み出すことができます。
引き続き、プロ野球選手も実践している重心の意識の仕方について、詳しく解説します。
まず、重心をどこに置くかが重要です。
重心はおへその下、丹田(たんでん)と呼ばれる部分に置くのが理想です。丹田に重心を置くことで、構えの時点でエネルギーの伝達経路をしっかり確保できます。
すると、体幹の下腹部からパワーを効率よく発揮することができます。
ですから、丹田に重心を置くことで、体全体が安定し強いスイングが可能になります。
内田コーチは、重心について次のように言っています。
重心は軸足と前足に均等な5対5 がいいが、軸足側に偏ってもいい。
6 対4 、もしくは7対3 くらいでも問題ない。ただし、ここでの安定感は重要でヘソの下、丹田あたりを意識し、これを安定させられる構えであること。
プロ野球選手だけに教えてきたバッティングドリル100:KADOKAWA
正しい重心の意識を身につけることで、お子様のバッティングスキルは飛躍的に向上します。
丹田を意識することで、スイングで余分な力みも出にくくなります。まずは、素振りをするときに丹田を意識してスイングしてみましょう。
ボールを遠くに飛ばすには
ボールを遠くに飛ばすことは、多くのバッターにとって夢であり目標ですね。
強い打球を飛ばすためには、理想的なフォームでスイングできる、体の使い方を理解し、練習を重ねることが求められます。
それでは、ボールを遠くに飛ばすための具体的な方法について解説します。
まず、ボールを遠くに飛ばすためには、スイングスピードを上げることが重要です。スイングスピードが速いほど、ボールに与える力も強くなり、飛距離が伸びます。
そのためには、トレーニングも必要ですが、最近は見落としがちだと思うのが、前腕の筋力を鍛えることです。例えば、リストカールを行うことで、手首や前腕を強化することができます。
ここでお伝えしたいのは、ボールが遠くに飛ぶ仕組みについてですので、トレーニングの詳細には触れませんが、いずれトレーニングについてもお伝えしたいと思います。
飛距離を出すためには、スイングスピードとともに、ボールに強いバックスピンをかけることがカギになります。バックスピンがかかると、ボールに上向きの「揚力」が発生し飛距離が伸びます。
バックスピンを生み出すスイング軌道を身につけるためには、繰り返しの練習が必要です。
それについて、内田コーチは次のように言っています。
実はまっすぐ打ち抜くと、ボールに回転がかからず、ナックル(無回転)ポールになる。回転が少ないと、ポールに揚力が生まれず、伸びない。
何度も繰り返すうちに、少し下を打ち抜き、回転を与える打ち方を体感できるのだ。
プロ野球選手だけに教えてきたバッティングドリル100:KADOKAWA
例えば、素振りやティーバッティングの時に、インサイドアウトの軌道を意識してスイングしましょう。すると、徐々に飛距離を伸ばす理想のフォームが身についてきます。
インサイドアウトのスイングが身についてくると、ミート力もついてきます。
インサイドアウトについて、内田コーチは…..
ポールに対してグリップを身体の近くに出し、そのグリップを中心にバット全体が回転し打つ形がバッティングでは合理的。
プロ野球選手だけに教えてきたバッティングドリル100:KADOKAWA
グリップを中心にヘッドが回転するので、鋭く振れるし、バットのコントロールもスムーズだ。
自分の身体に近いボールの内側を叩き、そこから外に抜けていくようなイメージになるので、インサイドアウトのスイングと呼ばれる。
インサイドアウトにスイングすることで、バットを鋭く振ることができるというイメージはできたでしょうか?
そして、インサイドアウトのスイングは、バットコントロールもよくなるのです。
それにより、バックスピンをかけるために、ボールの中心より少し下をミートすることもできるようになれば、揚力を働かせた強い打球を打つことができるわけです。
一方、ボールの上から打ち下ろすようなダウンスイングだと、揚力は発生しにくくなります。ボールは地面に向かってすぐに落ちてしまい、飛距離が出ません。
そこで大切になるのが、体幹の回転を意識したレベルスイングです。バットを地面と平行に振ることで、ボールをしっかり捉えられます。
鋭い体幹の回転によってバットスピードも上がれば、強烈なインパクトを生み出し、理想的な打ち方ができるようになります。
さらにボールにバックスピンをかけて揚力を発生させることで、鋭い打球で長打を打てるようになります。
今回お伝えした内容を参考にして、少しずつ前進できるように練習をしてください。
今回のまとめ
いかがでしたか?
今回は、長打が打てる強打者になるためのポイントを解説しました。
ボールを遠くに飛ばすためには、自分にとって正しいスイングを身につけることが必要です。
内田コーチは、次のように言っています。
これをやれば打てる、という理論やドリルがあるわけではなく、選手それぞれに合ったものを探さねばならない世界だ。
プロ野球選手だけに教えてきたバッティングドリル100:KADOKAWA
自分に合ったスイングが一番なのだ。
まずは、自分にとって正しい構えを身につけること。そして、ボールを遠くに飛ばすために、インサイドアウトのスイングを身につけ、揚力を働かせるミート力を高めていきましょう。
今回お伝えした基本要素を理解するために、繰り返し確認してください。そして、練習の際には、今回お伝えした内容を、常に意識して取り組むようにしてください。
ボールを遠くに飛ばすためには、一つ一つの動作を丁寧に行い、正しいフォームを身につけることが必要です。
そのために、今回参照した「プロの選手だけに教えてきたバッティングドリル100」を通じて、スイングの基本を確認しながら練習することが効果的です。
お手元に一冊おいておくことをおすすめします。
お子様が野球を楽しみながら上達できるように、今回のポイントをぜひ参考にしてください。
今回は以上です。
次回もまた、野球の上達につながるアイデアをお伝えしますので、楽しみにお待ちください。
引き続き、野球の上達のために頑張っていきましょう。
それでは、またお会いしましょう。
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